2007年06月24日

野性的な彼女

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まいどご無沙汰、トンボです。
トンボですと名乗ることすら懐かしい、そんな気分のトンボです。

思えば春からこっち、これってどういう運気?といぶかしく思うほど
いろんなことがドッと一斉に動き始め、きわめつけに急な引越。
新居に越したら越したで、手続きやら友人の奇襲やらであわただしく。
仕事も予定もない雨の日曜日、
今日はおそらく数ヶ月ぶりの休養日といったところです。

ところで、過去に会った何人かのサイキックから
霊能力というのは特殊な能力ではなく、誰にでもある力で、
要はそれが強いか弱まっているかの違いなのだ、
といったような話を聞いたことがあります。

真偽はともあれ(というか霊感なくて全然OK 笑)
霊能力まではいかなくても、第六感というか直感というか
普段は眠っている自分の中の「野性」みたいなものが
表に出てくる瞬間ってのはある気がするんです。

たとえば、初めて行った町でうまい店を直感で見つける
おそるべき嗅覚を持つ友人がいます。

たとえば、初めての道路でも
カンピューターで抜け道を一発で見つけるドライバーがいます。

もちろんこれは過去の蓄積も働いていると思うんですが
うまいものしか食べたくないという執着とか
時間を無駄にしたくないという執念とか
そういったものが野性の感覚をとぎすませている気がするんです。

自分にそういう力がないので、
だから他人のそういう野性がキラリと輝く瞬間に出会うと
いつもちょっとビックリする。
そんでもって、霊能力もそんな感じなのかもしれないなあ〜と
なんとなくそんなことを考えたりもする。

ちなみにワシの「野性☆キラリ」は、
ぼんやりしている性格ゆえあんまり出番がないのですが
部屋探しとか買い物についてはわりと野性的。

ぱっと見で「おっ!」と思わないものは買いません。
吟味してから後で…などと熟考して、当たりだったことは一度もなし。
出会い頭でギラッ!と真剣勝負。
今回の新居もしょっぱなに見た物件でした。

最初に見たものを買うって、けっこう勇気いったりもするんだけど。
でも「お!」と思った時の自分の感覚はわりと信じているんです。
なんかこう、頭の中がグワッと覚醒して、
全身がものすごく敏感になってる感じっていうの?

そんなこんなで今回物件探しして、
久しぶりに「オレの中の野性」が活動した気がしたんですが

海女んちゅさんの野性はたぶん
「あそこの岩の裏にウニがいる」
といった風に海で大活躍しているようです。


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2007年04月26日

ピラミッド、漢字で書けば・・・

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和歌山から帰ってくるやいなや、今度は四国へ行ってきましたよ。
いやあ〜毎年春は地方巡業が続いて疲れますね。(相撲かよ)
しかし今回はワシが友達と旅に出たところ、
どこからともなく海女んちゅが乱入。
2日間ほど共にした後、渦潮の中に消えていきました。

で、四国です。
徳島ルーツの海女んちゅさんと、
瀬戸内はさんで反対側、中国ルーツのワシ。
近くて遠きは四国かなってなわけで待望の初上陸となりました。

四国といえば八十八カ所オッヘンロール!
そこらじゅう霊場だらけじゃき!
そして四国といえば死国!
八十八カ所を反対から回ると死者がよみがえるんじゃきっ!!


・・・すいません、映画の見すぎです。
実際は「逆打ち」、反対回りは
過酷度アップで功徳もアップらしいです。

まあそんなこんなで、未知の世界は何かと妄想がふくらむもので
なんかもっとこう、もっとストイックなイメージを抱いていたんですが・・・

なんですかこの南国チックな空気は?
高い山がなくて、スコーンと空が広い。
全体的に色が淡くて、人も街もゆる〜い感じ。
オッヘンローラーの皆さんもやけに表情が明るい(ように見える)。

「見てみて山が深緑じゃなくて明るい黄緑だよ〜」はしゃぐ海女んちゅ。
「関東の山とは全然違うね、落葉樹だし」と友人A。
「なんか、モコモコしててかわいいな」とワシ。
「デイダラボッチとか絶対出ない感じ」と海女んちゅ。
「・・・・・」と友人B。

海「しかし香川の山って不思議な形してない?」
ト「確かに。あの山は角刈りって感じじゃね?」
A「あの山は乳首山だな」
海&ト「ヒャダ!乳首山ってアンタ、オンナノコなんだから!」
B「・・・・」

海「ん?なんかあの山の形、面白くない?」
ト「ホントだ、きれいな三角だあ。見事なシンメトリーだねえ」
海「あれ?あっちにも・・・」
ト「はら、あっちにも、むこうもそうだ・・・」
B「・・・」

海「ちょっとこれ!絶対自然じゃないよ!古墳とかじゃない?」
ト「ホントだ。でも地図にも標識にも何も書いてないよ」

不審に思う海女んちゅとワシを尻目に
後部座席から不敵な笑いが・・・

A「ふぁっふぁっふぁっ」
海&ト「!?」
A「それはピラミッドだから」
あ&ト「!!」
A「四国の人はみんなたぬきだったんだよ」
あト「!!!?????」
A「あれはたぬき王のピラミッドです」
あト「!!!!!△▲&%$????」

・・・サラッと言ったけど今、断言したよね?
たぬきのピラミッドって・・・何?

A「ピラミッド、漢字で書けば、金字塔」
海&ト「はっ!!!???」
A「ピラミッド、漢字で書けば、金字塔!ほれっ」
海「ぴ、ピラミッド!漢字で書けば!」
海&ト「金字塔!!」

B「・・・・」

うっかりのせられてしまった・・・

しかしまんざら嘘じゃないと思うんですよ。
だってあれはどう考えてもピラミッドですって。
あっちゃこっちゃにあるんですって。
四国、スピっていうかムー系か?

個人的には四国にピラミッドがいっぱいあることよりも
金字塔がピラミッドの意味だということのほうが衝撃的だった
そんな香川の昼下がり。
「○○は金字塔を打ち立てた」とかってピラミッド立ててたんだ・・・

B「・・・・」

って起きる気あるんかB!!
posted by トンボ2世 at 15:05| Comment(11) | TrackBack(0) | スピタビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月12日

紀伊の熊野は あやしの森

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んちゃ!

久々登場の気恥ずかしさで、
思わず恥ずかしい挨拶をしてしまいます、
ごぶさた失敬トンボでございます。

ワシはウェブって生き物だと思っているので
何はともあれまめに世話している(=更新する)と
そのうち勝手に育っていく、と思っておるのですが
ブログ書けなくなるほどの忙しさというのは
おそらくブログを始めて以来じゃないかと思われますね。

というわけで、会う人会う人に
「とんスピ、のっとられてるよ?」
「海女んちゅさんって変だよね?」

とか言われ続けてこの3週間を過ごしました。
自分のブログが知らない間に更新されてるっつーのは
夢を見ているようで、なかなか不思議な気分ですな。

不思議と言えば、先日和歌山へ行ってきました。
ええ、ええ、海女んちゅさんも去年行ってた紀伊半島です。

ワシは飛行機で南紀白浜入りしたのですが、
見渡す限りの緑緑ふかみどり! 山山山山山山! 
しかも相当険しくて人道も見えな〜い!!

南アルプスとか富士山とかとも全然違ってて
紀伊山地はなんというか、何気なく山道に入ったら
そのままどこか異空間につながってそうな雰囲気ですね。

「よくわからんけど、なんかすごいねココ」
と海女んちゅさんにメールしたら

「そこらへん走り回ってたの、うちら!1500年前!!」
と返事が来ました。
全くチーム山伏の過去なんか知らねえっつーの・・・

しかしまあ、世界遺産となった熊野古道あたりは昔から霊場として有名で
海女んちゅさんはじめ?たくさんの山伏が修行してたみたいですが
伊勢神社に高野山、天河神社・・・紀伊半島ったら聖地だらけ。
「何があってもおかしくない」的な空気がビンビン流れてますね。

そういえば地元の人もこんなこと話してました。

「熊野って不思議な話がホンマによくあるんですわ。
こないだもあるアベックが山の奥で道に迷ってしまって
山の小さな家に助けを求めたそうなんですが
泊めるかわりに、アベックの彼氏に

『うちの娘と一夜を共にしてほしい』

と頼んだそうなんです。
ビックリしてあわてて外に逃げ出して
振り向いたらその家は跡形もなく消えていたというんです」

「ああ、昔話でよくあるパターンですよね」
「いえ、これ新聞に載ってた話なんです」
「は? 新聞?」
「はい。ニュースになったそうです」

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・・・おそるべし熊野・・・

こういう土地の人にとって
スピは日常の一部って感じなんだろうなあ。
だから南方熊楠とか弁慶とか、合気道の開祖・植芝盛平とか
とんでもないキャラが生まれたりするんでしょうなあ。

記事が本当にあったかどうか、帰宅して必死に検索してしまう
ワシなどはどれほどちっぽけな人間でありましょう。
ちっぽけ上等!

そんなワシ的には、熊野がミステリースポットであることよりも
地元の超かわいい女子がベッタベタの和歌山弁を喋っていたことのほうが
衝撃度は大きかったです。(和歌山弁ってワイルド・・・)
posted by トンボ2世 at 20:00| Comment(11) | TrackBack(0) | スピタビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年03月20日

スピでエコする小笠原

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まいど。ごぶさた失敬、トンボです。

いつものように留守中、海女んちゅに荒らされました。
某有名グループってなんだよ。
てか本人はいたってジミって大きなお世話じゃっ!!
今度留守にする時はヤツをどうにかして眠らせねばなるまい。。。

というわけで、カツンでもナンブさんでもずうとるびでもなく
かつて雷サマの格好をしていて風呂好きのオジサマを取材しに
小笠原へ行ってまいりました。(これでわかった人は年齢バレバレです)

途中の船旅は笑っちゃうほどの大シケで、軽く無重力状態。
あまりの揺れっぷりに生きた心地もせず
もう少しで硫黄島から手紙を書くところでしたが
なんとか父島に生きてたどりつきました。

んでね。

小笠原は飛行機飛んでないので、船で丸1日かけて行くしかありません。
遠いです。秘境です。でも、東京です。
今どきありえないほどケータイ圏外です。
でも、車は品川ナンバーです。

混乱します。

小笠原諸島は今まで一度も陸地とつながったことがないらしく
独自の進化を遂げてきたもんで
「東洋のガラパゴス」と呼ばれてます。
一見ただの雑木林が広がってるようにも思うんですが
よくよく見ると、今まで見たことのない植物ばかりです。

錯乱します。

つまり。

小笠原って言えば、秘境ですよ。
世界自然遺産候補地ですよ。エコですよ。
ウミガメを保護して育成して放流して研究してんですよ。
クジラウォッチングが盛んなんですよ。
ドルフィンスイムが盛んなんですよ。

つまりですね。
まことに勝手ながら
「エコな場所はスピな場所」
と考えてるフシがあったんです。

沖縄、フジヤマ、ハワイにヤクシマ。
いわゆる聖地だとかパワースポットだとか言われる場所って
エコツーリズムが盛んじゃないですか?

エコが先か、スピが先か、まあよくわかりませんが
とにかく離島、南国、エコときたら
小笠原もてっきりスピな場所なんだと思いこんでたわけですよ。
少なくとも大自然の脅威みたいなものは感じられるかなーと。

ところがどっこい。なんも感じない。

あそこは気持ち悪い、ここは気持ちいい、
くらいの感覚はあると思ってたんです。
もちろんそれが霊感かどうかは不明ですよ。
あくまで「そう感じる」っていう私感の話ですが。
ここまでなんも感じないってのは、逆に珍しい。。。

なんだろうなあ小笠原。よくわかんない。
時間も空間も何もかもが、おかしな感じ。
ホントに異空間みたいです。

帰宅して改めて調べてみたんですが、
小笠原の霊地とか聖地とか伝説ってほとんど出てこないんですよ。
小笠原ってエコ前面に展開してますけど、スピ的にはどうなんです?
どなたか知ってる人いたらぜひ教えてください。

とりあえずワシ的には
ホエールウォッチングでホエールにほとんど会えず
いろんな意味でいろいろな旅でございました。
これが必然なら、コロス。
posted by トンボ2世 at 15:29| Comment(2) | TrackBack(0) | スピタビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月12日

ブラ様あらわる!

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インドは濃ゆい国である。
何かと言えば、人間関係の話。

知らない人にはパチったりだましたりと油断ならない一方で
友達になると、信じられないくらい大事にしてくれる。
だから一度いい輪に加わると、いい人からいい人へと連鎖していく。
逆に悪い輪にハマると、どこまでいってもだまされてひどい目に遭う。
どんな人の輪に入るかでインドの印象は一変するんじゃなかろうか。

で、ワシたちの旅はどうだったかというと、
マヌー・マハラジ
この人の輪によってもたらされたと言ってもいい。

マヌーはよこサーの古い友人で、
ホテルで働いたりガイドをしたりする、観光のプロ。
ワシたちはジャイサルメールという街を拠点に
旅の半分を彼とともに過ごすことになった。

ヨガをやるわけでもなく、ガンガーにつかるわけでもなく、
ましてやサイババのアシュラム(道場)で修行したわけでもないのに
おそろしいほどスピネタ満載の旅になってしまったかといえば、
間違いなくこの男のせいだと断言できる。

彼はブラフマーだったのだ。

ブラフマーとはカーストの最高位にあたる、日本でいうところのバラモン。
バラモンというと僧侶とか司祭にあたる階級なわけで、
くわしくはわからんけどたぶんものすごく尊敬されてて
お寺とかで修行したり人助けをしたりしているセイクリッドな御方なんだから
恋になど落ちても苦しくなるだけだわ、心を許しちゃだめよトンボ!

なんてな妄想を含みつつイメージしていたんだが。

立派な太鼓腹を釣り人のようなチョッキで包み(間違ってもベスト、ではない)
ニコニコしながらげっぷとオナラばっかりしながら
弾丸トークをかましてる、このひげ面のオヤッサンがなんでブラフマーなのさ!
ていうかブラフマーって観光ガイドとかするわけ?
嘘よ嘘!アタイのブラ様はトイレだって行かないんだからあ〜〜!!

…なんて叫んでみてもむなしい。現実はいつだってそんなものだ。

まあ彼がワシの期待に応えたかどうかは置いといて、
いつでもニコニコ笑顔でお世話をしてくれるマヌーは
ワシの人生「いい人ベスト10」にランクイン確実のナイスガイ。
そして地元の村ではブラ様としてお寺の管理をしたり
プージャと呼ばれる礼拝を司ったりするらしい。

ああブラ様が釣り人チョッキ…おなら…鼻くそほじってる…ああ
(いいかげん妄想から離れろ自分)

とにかくせっかくブラフマーと一緒に旅してるんだからと、
一度「幽霊っていると思う?」と質問してみた。

「ヒンドゥーは来世を信じているから、
死ねばネクストライフが待っているんだ。
だから幽霊という概念はない」

「じゃあ地縛霊とかいないんだ」
「いや、しかしライフが○×▽☆&$%※〒◎…!♂#@……」

その後1時間くらい難しい話が続いたので
「ま、事故なんかで寿命より早く死んだ人が
幽霊になるってことに無理やりしちゃいましょう」
とよこサーと勝手に決めることにした。

ブラ様にスピネタをふると大変な目に遭う、
とはインドで学んだことのひとつである。

とにかくこの男の案内なのだから、どんな旅になるかは推して知るべし。
実はねえ、ホントはねえ〜
ワシは砂漠でお馬さんに乗ってサファリをするために来たのさあ〜。
聞いてますかあ〜もしもしマヌーさんよう、
ワシが見たいのはホトケさんじゃなくてオウマさんなんですけどお〜

ブラ様に俗人の声を聞く耳は持ち合わせてないらしい。
そしてワシらはみごとにスピの輪に入り
スピからスピへと旅することになる。
ブラ様おそるべし…。

PS:
まちがえて一度、中途半端に更新してしまいました。失敬。
posted by トンボ2世 at 02:40| Comment(4) | TrackBack(0) | スピタビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月05日

ロバになった人

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米朝対話、米朝交渉、というニュースを見かけるたびに
「落語かよ」とツッコミを入れずにはいられないトンボです。

さてさて、前回から始まったインド・レポート。
ふだんは「1スクロールで読めるネタ」を標榜しているとんスピですが
物語の関係上、通常より長めでお送りしております。
短いネタをはさみつつ、しばらく続くかと思われますので
インドネタはお暇な時にお楽しみくださりませ。

というわけで、今回のインド旅が女芸人4人旅だったことは前回触たけれども
アーティストというのは自然とスピに走る人種なんでしょうかね。

朝起きて、ふっと隣を見ると画家のすーさんは瞑想タイム。
持参したメディテーションCDを聴きながら、軽く1時間は目を閉じている。
彼女は移動中でもどこにいても、毎朝必ずコレをする。

店に入ると、とみじーは石と対話中。
「いい石はねえ〜ぷるっぷるなの、ぷるっぷる!」
門外漢としては「はあ」としか言いようがないのだが
石好きのとみじーとすーさんにつきあって町々で石屋に入っていると
なんとなく「ぷる感」がわかってくるから不思議なものだ。

そして、よこサーである。

メンバーの中で唯一インド旅行歴がある彼女は
あちこちでアワアワしている私たちを
いつも静かに見守りながら、楽しい場所へ連れて行ってくれる
いわばナビゲーター的存在なのだが、

「今日は晴れですよ」とか
「ここのダールはおいしいんですよ」とか
「下痢がひどいと全神経がオシリの穴に集中するんですよ」と同レベルで
「私は宇宙人なんですよ」
などとサラリと言うのだから油断ならない。

これが他の人なら「なに言うとんじゃボケ」と毒のひとつでも吐くところだが
なんとも言えないやわらかい空気をまとって
気づけば人の懐にスウーッと入っていく様は、とても常人の技とは思えなくて
彼女が宇宙人だと言うのなら、ええ、ええ、きっとそうでしょうとも
とこのワシでさえすんなり受け入れてしまうのだ。

そんなよこサーが、ときどき苦痛に顔をゆがめることがあった。
「あう」
「おおう」

何やら一点を見つめては、ひとりうめき声をあげている。

「ど、どうしたんですか、よこサー!?」
心配になって声をかけてみると、

「私ね、たぶん前世はロバだったと思うんですよ」


インドの路地には牛やラクダと同じくらい、働くロバがあちこちにいる。
しんどそうに首をもたげながら、せっせせっせと荷物を運んでいる。

ぴし。主人のムチの音。
「あう」
ゴウゴウ働け働け!とせっつかれる。
「うう」

「インドを旅していて、どうして苦しくなるんだろうって思ってたんですけど
たぶん私、ロバだったことがあると思うんですよ。
ロバを見ていると記憶がよみがえって、苦しいよう、痛いようって…」

びっくりドンキー。

今までいろんな前世の話を聞いてきたが、
「自分はかつてロバだった」とカミングアウトした人は初めてだ。
ロバにシンクロする、ニューヨークのホテルオーナー。
素敵すぎる。。。

こんなソウルフルな旅仲間と半月も旅しているうちに
もうなんだって受け入れられるようになっている自分を発見し
人間に不可能はないのだなあ〜と実感した、そんなインドなのでありました。
posted by トンボ2世 at 15:23| Comment(8) | TrackBack(0) | スピタビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年10月25日

スピストーリーは突然に

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チャカチャン♪
あ〜の日あ〜の時あの場所でキミに会わなかったら〜
ぼく〜らはいつまでも〜見知らぬふたりの〜まま〜

というわけでナマステナマステ、トンボです。
40℃の砂漠から帰ってきたら、アホかというほど風邪をひきましてよ。
でもちょっと熱があるほうが邪念が消えてよろしくてよ。

というわけで、今回のインド旅は何から話しましょうかね。
まずは登場人物から。

今回の旅は、何を隠そう「女芸人4人旅」だったのです。
旅の言い出しっぺは、NYで宿をきりもりする「よこサー」。
世界中あちこちを旅してきた強者旅人であり、画家でもある彼女の
「インド行きまへん?」のひと言で集まったメンバーが・・・

馬の肖像画家で、馬の調教師でもある「すーさん」。
釣りバカ日誌のような響きだが、どこから見ても立派なアメリカ人である。
そして、世界をまたにかけるシンガーソングライター「とみじー」。
年齢不詳の名前だが、どこから見ても立派な最年少である。

そもそも、しょっぱなから不思議だったのだ。
というのもワシは一緒に旅する3人のことを、ほとんど全く知らなかったのである。
よこサーとは仕事がきっかけで知り合ったのだが、会ったのはわずか3回。
しかもほとんどが軽い挨拶程度で、プライベートな話はしなかったと思う。

なのに何を気に入ってくれたのか、ワシの書いた記事を読んで
「一緒にインドを旅しませんか?」最後に会った時、そう声をかけられた。
そんでこれがまた、我ながら今でも本当に不思議なのだが
「はい」と、これまた即答してしまったのだ。

とみじーについては、一緒に旅すると決まってから、初めて会った。
すーさんにいたっては、デリーで初めて会った。
お互いをほとんど知らないメンバーが、NY、ミシガン、東京、名古屋と
バラバラの空港からおのおのデリーをめざして集結したのだ。

これがスットンキョウでなくて何という?
しかも、相手はインドである。
飛行機は遅れるのが当たり前のインドである。

おまけに空港からホテルにぶじ到着するのが、(たぶん)世界一難しいデリーである。
旅行者の多くが、タクシーの運ちゃんに全く別の宿に連れていかれる
なんてなことが当たり前のように起きる、脅威のデリーである。

そんなインドの、そんなデリーで
顔も知らない相手と行ったことのないホテルで待ち合わせようというのである。
死ぬ気か!死ぬ気か!

とりあえずワシらはさまざまなパターンを考えて念入りにシミュレーションをし、
誰がどう転んでも、どうにか集まれるように打ち合わせて出発したのだが。

なんと、4人中2人の飛行機が定時に到着。
残りの2人はあろうことか、定時より早く到着。
全員が予定通り、何ごともなくホテルにたどりつけてしまった。

・・・ツイてる。
ありえないほどツイてる!
欧米に慣れてる人はピンとこないかもしれないが、
これはとんでもなくラッキーなのだ。

これはすごいぞ、面白い旅になりそうだぞ〜!
そんな予感をひしひしと感じるワシの隣で

「私たち、ソウルメイトなんですよ。たぶん前世は夫婦。ねー」
よこサーとすーさんが、笑って言った。

ん。んん。

そして翌日、よこサーの友達がやっているお店に出向いたところ、
「ナマステ、よこサー。君が来ることはわかっていたんだよ。
3日前にね、ふと君の写真を見たんだ。そしたら今日君が来た。
数時間前にも、君はもうここに来ていたよ。
エネルギーが先にここへ来ていたからね」


・・・ん。んんんんんん??

ワシが「とんスピ」を書いていることなど、もちろんみんなは知らない。
もちろんインドでスピ修行なんぞするつもりもない。
しかしですよお客さん、なんていうか日常会話が普通にスピなんですけども??

インドといえばアーユルベーダでしょお〜
テラスでミルクティでしょお〜砂漠でサファリでしょお〜
なんて妄想を働かせていたワシをよそに、
事態は思いもよらない方向へと流れていきつつあったのでした・・・

チャカチャン♪

【追記】
余談ですが、先日こんなニュースが載っていました。
ニューデリーで慶大生 行方不明に

私がインドに行く前から、インド好きのコミュや掲示板でご家族が情報を募っていました。
ニュースが出た時点では、彼はデリー空港に到着し、100ドルを両替したあと
行方がわからなくなっているようです。
おそらく空港からタクシーか何かで移動したんだと思われますが・・・

何があってもおかしくないインドですが、改めて冷や汗が出ました。
別の宿に連れていかれて、強引に観光ツアーを組まされるなどの話は聞きましたが・・・
これからインドを旅する方は、くれぐれも空港からのタクシーにはお気をつけください。

しかし、この話を書いた直後にこのニュース。
丹波さんに続き、なんかこわいくらいシンクロするなあ〜・・・

posted by トンボ2世 at 22:45| Comment(7) | TrackBack(0) | スピタビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする