というわけで、前回の続き。
天台宗のサイトのWhat's 天台宗の解説文によると、
「千日回峰行」というのは比叡山延暦寺の山中で行われるもの。
千日＝3年間ぶっ通しでやるのかと思ったらそうじゃなくて、
7年かけて断続的に行われる修行らしい。
****千日回峰行コースメニュー***
(資料によって微妙に違うのだが、なんとなくの流れということで)
★1～3年目
1日約30㎞を年間100日歩き、260カ所以上ある礼拝所をめぐる。
ここまでで通算300日。
★★4～5年目
同じく1日30kmを、倍の年間200日歩く。
ここまでで通算700日。これが終わったところでクライマックス。
★★★堂入り
9日間の断食・断水・不眠・不臥。
★★6年目
これまでの行程に京都・赤山禅院への往復を加えて、1日60㎞歩きを100日。
★7年目
同じ行程を200日歩いて、晴れて「満行」。
お疲れさまでした～
・・・もうね、読んでるだけでウゲーって感じですね。
1日30㎞って聞くと、ひょっとしていけるかも？と一瞬思うんだけど
(京都を2日で5㎞歩いてマメ作った人の言う言葉じゃないが)
これ、１日のおつとめを終えた深夜にやるんですってよ。
しかもいちばん楽そう(に見える)1年目でも
平均3日に1回くらいのペースで歩かなきゃいけないわけで、
これが200日になったら、1年の半分以上はどこか歩いてるわけで。
終盤にいたっては60㎞×200日！ 1日84㎞歩く日も！
7年間で歩く行程は約4万㎞。地球一周してますから。。。
歩くだけでこれなんですから、
クライマックスの「堂入り」なんてどんだけ～
9日間の断食・断水・不眠・不臥。
つまり9日間こもって、なめる程度の水以外は
飲まず食わず、寝ず、ゴロンと横にもならずに
不動真言を10万回唱えることで、不動明王と一体になる荒行。
人間が断食・断水して耐えられるのは3日だと聞いたことがある。
だとすると、この行そのものが既に人体の限界を超えているわけで。
以前この修行をクリアしたお坊さんの体験談を読むと
「2日目で唇が裂け、
4日目で手に死斑が出て、
懐から死臭がする」
という。
ここまで来ると、もやは臨死体験。
天使とか妖精とかも見えるんじゃなかろうか。(仏教だから見えないのか?)
古くは死者も出たらしく、堂入りは「生き葬式」とも呼ばれるらしいし。
堂入り前には親族や一山の僧と、ちゃんと別れの儀式もあるそうな。
いや～～
何がすごいってね、
この21世紀の現代に、こんな命をかけるような修行がいまだに行われていて
それをまさに今、今ですよ
32歳の若き住職がチャレンジ中だって事実ですよ。
戦後12人目ってことは、この修行の成功率はかなり低いから
最初からみんなやらないんだろうと想像する。
すると、やる人とやらない人の差はなんだろう？とか
なぜ星野さんは32歳でチャレンジしたんだろうとか
極限状態で彼が見る風景はなんだろう、とか
万が一何かあったらどうなるんだろうとか
めでたく全てを終えて、意識はどう変わるんだろうとか
限界を超えた人間がどうなるのか、ちょっと興味ある。
星野さん、ぜひ下山してそこんとこ聞かせてください。
ご帰還は21日。
ていうか、彼の修行を観察している人がいるのかな？？
ちなみに一般人には1000日の修行なんてムリですが
こんな人もいるようです。
↓
チャレンジ・ザ「１日回峰行」
【関連する記事】
でも信仰心のない私なんかが想像できるわけがない。
「体力自慢？」くらいしか考えられなかった。
私は生まれ変わってもこういう人に生まれないだろうし
私の後ろにもこういうタイプの人はついていなさそう。
となると、ずっとこの方の気持ちが理解できないということに。
だからぜひ一度、お話を伺って感じてみたい。マジで。
本とか書かれたら買いそう。
オススメされるのはいかがですか？
半断食すら出来なかった僕には、遠すぎる道のり･･･。"OTL
でも憧れはする、捨て去ってゆくこと。
鴨長明は、６０過ぎて山にこもり方丈（四畳半）の移動式家屋で暮らしたそうで。
ふと思い出しただけですけど。
ぶじ生還されたようですね、星野さん。
てか、この荒行を2回やった人がいるんですよね。
2回ですよ？
星野さんの前に。50代とかで。
いろんな人がいるものだ。。。
>>tomさん
断食むりっす。断水もかなりむりっす。
よって全てむりっす。
人間けっこう物もってなくても平気なのですよね。
アタクシ3年くらい前に経験したんですけどね。