ワシはつくづく嫌になった。
何が嫌って、最近の自分に、である。
なんやかんやいっても世の中はしっかりと、どん底だ。
仕事は明らかに目べりしてるし、単価も下がる一方のフリー業界。
ビンボー慣れしているワシですら、くじけそうな状況である。
それでも、生きてかなきゃいけない。
カネ、カネ、カネェ〜〜〜
ジェニジェニジェニィ〜〜〜
気づけばワシの頭の中は、カネのことでいっぱいだ。
「電車に乗るか、歩いて浮かすか」と全てをいちいち秤にかけ、
たて続けに入る結婚式の知らせに「おめでとう」の前に金勘定。。。
ああ、こんなちっちゃい自分がイヤッ
というわけで、修行に行くことにした。
高野山へ
もとい
高野山カフェへ
「年に1度、東京に高野山が来る」
という噂は聞いていたが
むこうから来てくれるんなら話は早い。
というわけで、表参道の高野山カフェである。
期間限定で行われるPRイベントで、今年はもう終わってしまったが、
世界遺産・高野山の情報やグッズが並んだり、
スペシャル精進料理ランチやスイーツが食べられたりするらしい。
表参道の無印良品の角を曲がって少し行ってみると、
遠目に見てもドデカ頭がわかるマスコットキャラこうやくんがお出迎え。
・・・相変わらず仏教は自由だな。
とりあえずカフェに入って様子見することにしたのだが、
会場はもともとこの場所にある店なので
カフェにいる人も、いかにもな感じの青山系。
しかし、しばらくすると近くの席に座っていた
チャーを若くして青山風味にしたみたいな男の元に
おちまさとから毒気を抜いたみたいな男が
興奮気味にやってきて、こう言った。
「シャキョーしてきましたよ、シャキョー。
超やばいっスよ、シャキョー!
この後の精進料理講座も予約してきたっス!」
すると、今度は黒い袈裟姿の坊主が近づいてきた。
どうやら坊さんたちの控え室はカフェの奥らしい。
この坊さん、話題の写経講座を指導していた人らしく、
「あ、おつかれさまでーす、どうでした?」
みたいに、おちまさととフリートーク開始。
おち 「車のレースやってるんですか?」
坊 「そうなんですよ、ナイショなんですけどね」
チャー「いいんですか、お坊さんなのに」
坊 「高野山は大勢いるので、いろんな人いるんですよね。
他にも副業持ってる人が多いんですよー」
おち 「そんなもんなんスか、お坊さんも」
坊 「どうしてもほら、坊主って遠い存在に思われるでしょ。
だから私たちみたいなのも、ね」
ふうむ。
どうやら高野山カフェに来ている坊主は
「それなりの選抜」をされて来ている模様。
ならば、その波に乗ってみようとワシは思った。
へなちょこなワシにはうってつけの場所ではないか。
それに、恥ずかしながらワシは昔から坊主に弱い。
もとい、坊主頭の男に弱い。
それはともかく、おちまさとができるくらいだからと、
次の写経講座に申し込んでみることに。
道具も一式そろっていて、しかも無料。
やってソンなし。
そうして、生まれて初めて写経に挑むことになったのだが
まさかこの後、とんでもないことが待っていようとは・・・
長くなったので次回へつづく。
「それなりの選抜」をされてきている坊主の一人が友人で、
今年私も高野山カフェに行きましたよ!
携帯に「こうやくん」シール貼ってる私です。
いえいえ、読んでくださりありがとうございますm(_ _)m
そうですか、選抜メンバーのご友人ですか!
なかなかちゃんとしたイベントですよね、あれ。
ちなみにうちのケータイは、海女んちゅからメールが来ると「こうやくん」の待ち受け画面が出る設定です。