2006年11月22日

スピ男はモテる?

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江原サンが編集長をつとめた新潮45別冊『A・NO・YO』
みなさん、もうお読みになりまして?
ワテクシも遅ればせながら読んだんですけども、
いやあ〜なんというか、構成にビックリこきました。

東京国際フォーラムでの「スピリチュアル・ヴォイス」密着大グラビア14ページ!
江原氏のカバンの中身拝見!
原寸大の手のひら写真!
高校時代のデッサン画大公開!
表紙はもちろん篠山紀信!

「これってどう考えてもアイドル誌の構成だよね…」と知り合いにつぶやいたら
「だってアイドルですもん」
あっさり言われてしまいました。

へえ〜
江原さんがどんなサングラスを使ってるかとか、
わかると嬉しいんだ〜
へえ〜

江原サンはまあ良しとしましょう。いまやスターですからね。
しかし、最近あちこちでスピ話を持ち出す男が出現している、
という噂を耳にしているんですが、これはいったい何ごとか?

「あるIT企業の社長が『僕、そういうのが見えるんですよ』と
パーティの最中にみんなの前で普通に話し始めたんですよ」
とA子。

「僕もホントは前世とか見えるんだけど、
そういうのはあまり言わないほうがいいと思うから
言わないようにしてるんだ、と知り合いがこないだ言ってました」
とB子。

うむう〜

以前、男は社会的にスピ話をしづらい、という話をしましたが
急にこういう話が出てくると、
なんかよこしまな気持ちで活用しようと思ってない?
とついつい勘ぐってしまいますね。

まあ本当に<見える>人もいるでしょうから、
本気でカミングアウトしたんならいいんですけどね。
でも個人的には手相は使えても、スピに色気はないと思うんだけどなあ。
どうなんだろう。「え、前世が見えるの?ステキ♪」とかなるのかなあ〜。

たとえば最近よく出てくる格闘家の須藤元気とかどうよ?

確かにいいこと言ってるんだけど、正論ばかりで息がつまりそうな須藤元気より、
「なんでオレはダメなんだって落ち込んでると
最後は人間ってなんだ?宇宙ってなんだ?ってとこまでいってしまう」
という劇団ひとりのほうが、男として色気があるとワシは思うんですけど。

まあ、いつもありがたいスピ話をしていながら
バラエティ番組で甘いものをうれしそうに食べている江原サンのように
「スピ」と「それ以外」のギャップが激しいほうがキュンと来るのかな。

うむう〜わからん…
どうでしょう女子のみなさま、スピな男ってどう思う?
逆に男子諸君、スピな女子ってかわゆい?
ご意見次第でワテクシも生活に活かしたいところでございます。

あ、ちなみに江原さんの「A・NO・YO」(タイトルからして遊んでると思うが…)
基本的にはビギナー向けの明るい入門書的な作りになっていて、講演CDつき。
脳科学者・茂木健一郎さんとの対談がおもしろかったです。
posted by トンボ2世 at 06:15| Comment(6) | TrackBack(0) | スピ本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月21日

陰陽師クリニック

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ここんとこめっきり更新ペースがゆるくなっておりますが
実は右ヒジを痛めてしまいまして、治療に専念しておりました。
そんなわけで今日はその話。(インドはまあそのうち)

もともとヒジは弱かったので、それなりに治療は続けていたのですが
どうやらインド旅で負担がかかったのか、ここにきて症状が一気に悪化。
眠れない夜と雨の日に忘れかけてた愛がよみがえってきたころに
知り合いから「腕のいいハリの先生がいる」と紹介されたのであります。

狭い診察室に現れたのは、作務衣姿の中国人の先生。
「ドコいたいの?」てっぷりとしたお腹をフルフル振るわせながら
ワシを一瞥したのち、いきなりお腹と膝の上をわしづかみ。
「ギエーーーー!!」

なんでそこが痛むのか、自分で自分におどろいたんだけれども
先生はワシの右手をとり、手のひらをじいーーーっと見て
今度は親指と人差し指で、手のひらの上の空気をピンッピンッとはじき始めた。

ちょうどデコピンするような要領っていうんですか、
「子宮もワルイ、肝臓もワルイ、胃もワルイ…全部ワルイ…」
ぶつぶつ言いながら、ひたすら空気をピンピンしている。

「あのぅ、それは何をやってるんですか?」
「ん?ナニもやってないヨ。ジャキはらってるだけ

ジャキ?邪気!
ワーオ

ひとしきりピンピンしたセンセイは、さっき触った箇所をもう一度わしづかみ。
…あ、あれー。痛くない。
「ネ?」と笑ってハリを1本だけ打ち、
「あさってまたキテネ」と言い残してセンセイ退場。

邪気退散。

2回目。
「ジャキしつこいネ。ちょとこっちキテ」
治療の後、なぜか患者がたむろする待合室のソファに座らされた。
手足をだらーんと脱力した状態で、両手を膝の上に置き
親指と人差し指で輪を作るように指示される。

今度は印だよロッキュー!

「目、とじて。いいって言うまであけちゃダメヨ」
それってチュウとかされて恋が始まっちゃう展開ですけど!
なんて思っていたら、しゅんっ、しゅんっと何か空を切る音が聞こえてきて
「むんっ」
鼻から額へと線を描くようにサーッと指ですり上げられた。

結界完了。

そして3回目。
「夜ぜんぜん眠れないんですよね」と訴えると、何やらサラサラと紙に書き
「ラップで巻いてヒジにあてて寝なさい。楽になるからネ♪」とセンセイ。
見れば紙ナプキンに大きくどーんと真っ赤な文字。
文字というか松田聖子のサインみたいな感じというか。

きたきたきたきたあ〜
今夜は魔よけがヘルプユーーーーーーーッッッッ!!!

というわけで、やってみた。
すると1夜目はかえって痛みがうずいて全く眠れず。
そこで2夜目は手ぬぐいにくるんでヒジに巻き巻き。
これならワンクッションおきつつ、魔よけはしっかり固定できる。

翌朝見てみたら、手ぬぐいは巻いてあるのに
なぜか魔よけだけが遠くに飛ばされていた。

魔除け逃亡。

「きっとアレだね、野村萬斎か三上博史のしわざだね!」
海女んちゅさんはなんだか嬉しそうだ。
陰陽師かよ……

普通に紹介されて真っ当な治療院に行っただけなんですけども、
なんでまたワシは印結んだり魔よけはったりしてんでしょうか。
それ以上に、ここまでやってもいっこうに治らないヒジを見つめて
「どんだけ邪悪なんだよ自分…」人生を見つめ直しているこの頃であります。
posted by トンボ2世 at 05:55| Comment(7) | TrackBack(0) | とんスピ・アクション編 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月12日

ブラ様あらわる!

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インドは濃ゆい国である。
何かと言えば、人間関係の話。

知らない人にはパチったりだましたりと油断ならない一方で
友達になると、信じられないくらい大事にしてくれる。
だから一度いい輪に加わると、いい人からいい人へと連鎖していく。
逆に悪い輪にハマると、どこまでいってもだまされてひどい目に遭う。
どんな人の輪に入るかでインドの印象は一変するんじゃなかろうか。

で、ワシたちの旅はどうだったかというと、
マヌー・マハラジ
この人の輪によってもたらされたと言ってもいい。

マヌーはよこサーの古い友人で、
ホテルで働いたりガイドをしたりする、観光のプロ。
ワシたちはジャイサルメールという街を拠点に
旅の半分を彼とともに過ごすことになった。

ヨガをやるわけでもなく、ガンガーにつかるわけでもなく、
ましてやサイババのアシュラム(道場)で修行したわけでもないのに
おそろしいほどスピネタ満載の旅になってしまったかといえば、
間違いなくこの男のせいだと断言できる。

彼はブラフマーだったのだ。

ブラフマーとはカーストの最高位にあたる、日本でいうところのバラモン。
バラモンというと僧侶とか司祭にあたる階級なわけで、
くわしくはわからんけどたぶんものすごく尊敬されてて
お寺とかで修行したり人助けをしたりしているセイクリッドな御方なんだから
恋になど落ちても苦しくなるだけだわ、心を許しちゃだめよトンボ!

なんてな妄想を含みつつイメージしていたんだが。

立派な太鼓腹を釣り人のようなチョッキで包み(間違ってもベスト、ではない)
ニコニコしながらげっぷとオナラばっかりしながら
弾丸トークをかましてる、このひげ面のオヤッサンがなんでブラフマーなのさ!
ていうかブラフマーって観光ガイドとかするわけ?
嘘よ嘘!アタイのブラ様はトイレだって行かないんだからあ〜〜!!

…なんて叫んでみてもむなしい。現実はいつだってそんなものだ。

まあ彼がワシの期待に応えたかどうかは置いといて、
いつでもニコニコ笑顔でお世話をしてくれるマヌーは
ワシの人生「いい人ベスト10」にランクイン確実のナイスガイ。
そして地元の村ではブラ様としてお寺の管理をしたり
プージャと呼ばれる礼拝を司ったりするらしい。

ああブラ様が釣り人チョッキ…おなら…鼻くそほじってる…ああ
(いいかげん妄想から離れろ自分)

とにかくせっかくブラフマーと一緒に旅してるんだからと、
一度「幽霊っていると思う?」と質問してみた。

「ヒンドゥーは来世を信じているから、
死ねばネクストライフが待っているんだ。
だから幽霊という概念はない」

「じゃあ地縛霊とかいないんだ」
「いや、しかしライフが○×▽☆&$%※〒◎…!♂#@……」

その後1時間くらい難しい話が続いたので
「ま、事故なんかで寿命より早く死んだ人が
幽霊になるってことに無理やりしちゃいましょう」
とよこサーと勝手に決めることにした。

ブラ様にスピネタをふると大変な目に遭う、
とはインドで学んだことのひとつである。

とにかくこの男の案内なのだから、どんな旅になるかは推して知るべし。
実はねえ、ホントはねえ〜
ワシは砂漠でお馬さんに乗ってサファリをするために来たのさあ〜。
聞いてますかあ〜もしもしマヌーさんよう、
ワシが見たいのはホトケさんじゃなくてオウマさんなんですけどお〜

ブラ様に俗人の声を聞く耳は持ち合わせてないらしい。
そしてワシらはみごとにスピの輪に入り
スピからスピへと旅することになる。
ブラ様おそるべし…。

PS:
まちがえて一度、中途半端に更新してしまいました。失敬。
posted by トンボ2世 at 02:40| Comment(4) | TrackBack(0) | スピタビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月05日

ロバになった人

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米朝対話、米朝交渉、というニュースを見かけるたびに
「落語かよ」とツッコミを入れずにはいられないトンボです。

さてさて、前回から始まったインド・レポート。
ふだんは「1スクロールで読めるネタ」を標榜しているとんスピですが
物語の関係上、通常より長めでお送りしております。
短いネタをはさみつつ、しばらく続くかと思われますので
インドネタはお暇な時にお楽しみくださりませ。

というわけで、今回のインド旅が女芸人4人旅だったことは前回触たけれども
アーティストというのは自然とスピに走る人種なんでしょうかね。

朝起きて、ふっと隣を見ると画家のすーさんは瞑想タイム。
持参したメディテーションCDを聴きながら、軽く1時間は目を閉じている。
彼女は移動中でもどこにいても、毎朝必ずコレをする。

店に入ると、とみじーは石と対話中。
「いい石はねえ〜ぷるっぷるなの、ぷるっぷる!」
門外漢としては「はあ」としか言いようがないのだが
石好きのとみじーとすーさんにつきあって町々で石屋に入っていると
なんとなく「ぷる感」がわかってくるから不思議なものだ。

そして、よこサーである。

メンバーの中で唯一インド旅行歴がある彼女は
あちこちでアワアワしている私たちを
いつも静かに見守りながら、楽しい場所へ連れて行ってくれる
いわばナビゲーター的存在なのだが、

「今日は晴れですよ」とか
「ここのダールはおいしいんですよ」とか
「下痢がひどいと全神経がオシリの穴に集中するんですよ」と同レベルで
「私は宇宙人なんですよ」
などとサラリと言うのだから油断ならない。

これが他の人なら「なに言うとんじゃボケ」と毒のひとつでも吐くところだが
なんとも言えないやわらかい空気をまとって
気づけば人の懐にスウーッと入っていく様は、とても常人の技とは思えなくて
彼女が宇宙人だと言うのなら、ええ、ええ、きっとそうでしょうとも
とこのワシでさえすんなり受け入れてしまうのだ。

そんなよこサーが、ときどき苦痛に顔をゆがめることがあった。
「あう」
「おおう」

何やら一点を見つめては、ひとりうめき声をあげている。

「ど、どうしたんですか、よこサー!?」
心配になって声をかけてみると、

「私ね、たぶん前世はロバだったと思うんですよ」


インドの路地には牛やラクダと同じくらい、働くロバがあちこちにいる。
しんどそうに首をもたげながら、せっせせっせと荷物を運んでいる。

ぴし。主人のムチの音。
「あう」
ゴウゴウ働け働け!とせっつかれる。
「うう」

「インドを旅していて、どうして苦しくなるんだろうって思ってたんですけど
たぶん私、ロバだったことがあると思うんですよ。
ロバを見ていると記憶がよみがえって、苦しいよう、痛いようって…」

びっくりドンキー。

今までいろんな前世の話を聞いてきたが、
「自分はかつてロバだった」とカミングアウトした人は初めてだ。
ロバにシンクロする、ニューヨークのホテルオーナー。
素敵すぎる。。。

こんなソウルフルな旅仲間と半月も旅しているうちに
もうなんだって受け入れられるようになっている自分を発見し
人間に不可能はないのだなあ〜と実感した、そんなインドなのでありました。
posted by トンボ2世 at 15:23| Comment(8) | TrackBack(0) | スピタビ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする