2006年06月20日

つまらない男

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サッカーやら梅雨やらにまぎれて、遊びに出かけてました。
ごぶさた失敬、めっきりデブの言い訳炸裂なトンボです。(つまり食べ過ぎ)

そんなこんなで、本屋で久しぶりにダカーポを手にしましたよ。
女性誌なら確実に「スピリチュアル」とか「ヒーリング」とか呼ぶものを

「あなたは霊を信じますか? 
あなたは死後の世界を信じますか?」


ストレートですね。さすがオヤジ雑誌です。
ちょいワルじゃないオヤジは、ひねらないのが美学です。
江原氏もスピリチュアル・カウンセラーじゃなくて「霊能者」です。

それでもいま流行ってるっぼいスピ特集を組むあたりが
揺れるオヤジ心ということでしょうか。

特集では25年にわたって心霊現象と格闘してきた作家の佐藤愛子や
格闘家・須藤元気、漫画家・水木しげるのインタビューなど
いろんな企画が展開していくわけですが、
この特集を読むと、つくづく「男って極端だなあ」と思いますよ。

たとえば最先端アメリカで半導体の研究をしていた坂本政道さんは
研究心が高まったあまり、人間の脳波に作用する
「誰でも<あの世>が体験できるマシン」で死後の世界を研究。

CDやアイボを開発した有名なソニーの技術者、土井利忠さんは
量子力学から<あの世>論を展開。

西川隆範さんは、霊界研究にのめりこんだ
神智学のシュタイナーが語る精神世界を解説。

ん〜。
いやね、別に目に見えない世界にアプローチするのは結構なことですが、
どうして男という生き物は、研究し、分析し、結論を出そうとするのでしょうね。
そんなに難しいことを難しく言いたいですかねえ。

しかし最も気になるのは、特集外の連載コーナーにある
大槻義彦教授の「反オカルト講座」ですよ。

大槻教授といえばオカルトバッシングで有名なサイエンティスト。
それもそれで別にアプローチとしては構わないのですが、
たとえば記事では沖縄・与那国島にある海底遺跡が
「人工構造物でない」ことを「論理的」に「否定」しているわけです。

海底遺跡の石段は、人が作ったっぽく見えるが、
こうしてああして考えた結果、どう考えても人工物じゃないだろう。
だから「これはムー大陸の遺跡ではないのだ」と結論づけています。


無粋な男ですね。

小津的に言えば「無粋だ」「ええ無粋よ」
フランス語的には「ブスイデソレ、シルブブレ」
フジテレビ的には「ブスイの瞳に恋してる」
平井堅的に言うと・・・ってもういいですか、

百歩譲って、この遺跡が人工物でないとしてもですよ、
それが「ムー大陸の遺跡ではない」という証明にはならないわけですよね?
火の玉は作れる、この心霊現象はこうだからまやかしだ、
でもそれは「だから霊はいないのだ」という証明にはならないですよね?

「あるかないかわからないもの」を
「わからないまま」にしておけないその感覚。
遊びがなくて、息がつまるなあ〜。

まあ、思うに大槻教授もきっとマスコミが作り上げた
「反オカルトの大槻教授」という役を演じているでしょうから
教授自身ホントはそんな単純な考え方ではないようにも思うのですが

こういう男を見るたびに、「トリビアの泉」の緒川たまきサンに

「・・・・・ ウソつき」

と言ってほしい気分になります。


posted by トンボ2世 at 22:18| Comment(3) | TrackBack(1) | スピな人 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする